学校って人間が多い? 少ない?
2021/02/26
先日、とある子が、「小学校に行ってみたら、人が多すぎる、ビビる」と言っていました。
そうかい? 特別大きなマンモス校かい? と聞くと、
「そうなのかもしれんけど…、そういうわけではなく、1つのクラスに30人以上いるのがもう分からへんし、学校全体で800人から人間がいるのがもう信じられん。」
そうかなぁ、確かにその生徒数は多い方だけど、大都市周辺は、そんなもんだと思うけどな。
えー!?
といった会話でした。
うーん。そうなのか。人数多いか…。
おかしいと感じたことはないけれど、言われてみると、多いかもしれん。
大人になるとそんな大人数で動くこと、まずないかも。
大人になって働くとき、百人を超える職場ってそれほどない気がします。
大きな工場や役所、とかでしょうか。
そういう職場も、それぞれが役割を分担して、細分化、自立化されているわけだし。
もちろん地方や、小中高で大きく規模は異なりますが、
都市部の学校のように、数百人の人間が朝から夕方まで、そこまで広くない敷地で共同生活するというのは、珍しいことなのかもしれない。
少なくとも30人以上が、65平方メートルくらいの教室で一緒に学んでいます。
もちろん、日本の社会としては当たり前のことなんだけど。
社会的な制約や効率面での要請はあるし。
私もこれが、別に悪いことだとは感じません。
しかしこれは現代人の感覚であって、百年、二百年前の人間に、現代の小学校の光景を見せたらびっくりするかもしれない。
子どもがこんなにたくさん? どうやって管理してるんだい?
といったことを言われるかもしれない。
同じ規則、同じ価値観の下、同じ空間で、たくさんの子どもたちが一緒に同じことを学んでいる学校の姿は、実は人類史上、空前絶後だったりして。
そりゃ学校の先生たちは大変だ。
そして、子どもたちの中にも「学校の規模」だけで、しんどさを感じる子がいるかもしれません。
そのスケールだけで、もうギブアップする子がいても、実はそこまでおかしくないのかもしれない。
百年、二百年経てば、
「いやぁ、昔の学校は先生も生徒もエライがんばってたんやなあ、無茶しすぎやないか?」
「ソーシャルディスタンスなさすぎやろ」
といわれるかもしれないわけです。
そんなことを、ふと考えた時間でした。