不登校になって日が浅い、こどもと保護者 その1
2021/05/11
5月になり、ゴールデンウィークも明け、大阪府にも緊急事態宣言が出たままで、何やら落ち着かない日々です。
まだまだ不登校になって日の浅いご家庭も多いでしょう。
4月から、あるいは連休明けから学校に行けなくなった子どもたちを見て、「これからどうしよう」「もしかして不登校の状態が長引くのでは…」と保護者が不安を強くする時期かもしれません。
不登校に直面した時、保護者の方(そして子ども本人)、の中には「普通の学校生活に戻る」ということを希望している人も多いと思います。
もちろん無理をしてまで学校に戻る必要はありません。
しかし、本人の体調や気持ち、学校の環境に大きな問題がない時は、学校に登校しようと(無理のない範囲で)頑張ってみることも間違いではないはずです。
ただ、そういった際にはどのような準備が必要なのか。どのような状態にあれば、安心してお子さんを学校に送り出せるか、そういったことを考えることは大切です。
今回からは、学校に行けなくなって日が浅いお子さんと保護者の方に向けてチョコチョコ書いていこうと思います。
お子さんが不登校になると、しばしば保護者の方は勉強だけでも遅れないように、と必死に色んな動きをします。
学校に行けなくなった時、勉強に遅れてしまうということを不安に思う人はとても多いようです。
ところが、そもそも体調が悪かったり、気持ちの上でしんどいことがあって学校に行けなくなったのです。「せめて家で勉強だけでもしなさい」と親に言われても、多くの子どもたちは自宅で勉強に向き合うことができません。
学校の勉強についていけないしんどさが、不登校の原因のひとつであることも多いです。
自宅で自学自習をすることは思いのほか難しいものなのです。
学校に復帰したときに、授業にもすんなりと入って行ければ言うことはありませんが、その点のプレッシャーを感じるより、
「頑張りしだいだけど、あとから取り返せる」
「学校に戻った時、分からないところがたくさんあったとしてもそれは仕方ない」
そのように本人が受け入れることが出来るかどうかだと思います。
そうでなければ、学校で勉強ができないカッコ悪い姿を見られたくなくて、ますます行きづらくなるということも起こるでしょう。
保護者としては、
「勉強して欲しい! なんで家で何もしないんだ」
となるかもしれません。
実際に勉強するとしても、これまでの勉強の習慣を維持して必要最低限の内容にとどめる。
体調の良い時や気持ちの落ち着いている時に、「学校の授業は大体このあたりなんだって」、という現状を知ってもらう。
その上で学校に戻って落ち着いてから勉強の遅れは取り戻せばいいよ、と言ってあげる。
これ以上は、よっぽど本人に意欲がないと最初の内は難しいのではないでしょうか。
学校の教室に戻るには、エネルギーがたくさんいります。
勉強もして、体調も整えて、生活リズムも崩さずに。
色々一度には無理なのでは…?