お父さんお母さんも本音をこぼしていい その1
2022/05/24
「どうしたい? 何かしたいことや、してほしいことはある?」
子どもたちに、そんな風に声をかけること、よくあると思います。
フリースクールでも、よく同じようなことを質問することがあります。
とはいえ、当然のことながら、なかなか子どもたちは本音を口にしません。
言いたくない、自信がない、言葉にする勇気が出ない。
自分の中で気持ちの整理がついていない。
大人にそれを伝える必要を感じない。
そもそも今の気持ち、したいことや、してほしいことが思いつかない。
だから
「特にない、わからない」
という返答も多くなるでしょうね。
でも、それでいいのだと思います。
本当の気持ちとか、本当にしたいことはなかなか言葉に出来ないものです。
「わからない」というのも正しいのだと思います。
実は「自分の気持ち」、ということを強く意識して行動する機会は少ないかもしれません。
しなければいけないこと、指示されたこと、周りとの関係によって行動することが多いです。
あるいは習慣とか惰性で何となく動いてしまいます。
だから、いざ学校に行かなくなって、色んな予定がなくなりこれからの見通しが立たなくなった子どもたちが「どうしたい?」と聞かれても、答えるのが難しいのは当たり前です。
そして同じように、お母さんお父さんだって、
「したいこと、してほしいこと、お子さんにこうあってほしいということはありますか?」
と聞かれることがあると思います。
そしてそうした問いに、お父さんお母さんもまた、答えることが難しくて当たり前なのです。
実はお父さんお母さんが、あまり本音を言えていないように感じる時があります。
お子さん本人に対して。
夫婦間であっても。
家庭の外にいる人たちにも。
次回も、お子さんが不登校になったとき、保護者の方の気持ちはも大切にしようという話で続けます。