定時制高校の思い出 その1

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定時制高校の思い出 その1

定時制高校の思い出 その1

2021/08/12

私は中学校を不登校のまま卒業して、愛媛県の公立の定時制高校に入学しました。

ちょうど2000年くらいのことです。

 

定時制高校に進学することになったものの、私自身は定時制高校のことはそれまでほとんど知りませんでした。

山田洋二監督の『学校』という映画を鑑賞したことがあって、定時制中学校が舞台でした。

定時制高校だから、あの映画の高校バージョンのような学校生活なのだろうか、と何となく考えていたくらいです。

 

定時制高校では、主に夕方以降の夜間に授業があります。

一日当たりの授業時間は全日制普通科の高校に較べてかなり少ないです。

ですから三年間ではなく、四年間で卒業となる場合も多いです。

 

 

元々は、様々な事情から昼間は働いている人が、仕事が終わってから夜間に学ぶための学校として認知されていたようです。

他にも、若いころは高校に通う余裕のなかった人が、大人になってから通うことも多かったそうです。

 

今でこそ定時制や多部制の高校は、中学校に行けなかった人の選択肢になっていますが、もしかしたら昔は、不登校の中学生の進学先としては、あまり重視されていなかったのかもしれません。

私が入学した時は、そうした意味では定時制高校の過渡期のような感じだったのかもしれませんね。

 

定時制高校に入学した私の同級生や先輩には色んな人がいました。

メンバーの構成割合としては…、うーん…。

 

・なんか理由あって不登校だったのかな、という大人しい人。

・ちょいとヤンチャしていたのかな、という元気な人。

・家庭や仕事を持っている大人の人。

 

で三等分といった感じだったのかな?

 

私服でしたし、髪色もバラバラ、バイクで通学したり、トイレでタバコ吸ってる人もいて(途中から喫煙は禁止になったけど)、なかなか面白いとこに来ちゃったな、というのが第一印象。

ひとクラスの人数も20人くらいだし、色々と緩くて適当な感じでした。

 

 

それまでの私にとって、全日制高校に行けなかった人たちは、自分も含めて「落ちこぼれ」なのではないのか、という気持ちがどこかにありました。

しかし実際に定時制高校で色んな人に接していると、そういった考えはなくなりました。

 

みんな頑張って仕事や生活をしているし、学校でも時に楽しそうに遊んだり、困っている同級生にちゃんと気配りをしたり。

これならこれでいいじゃないか、と思えたのです。

 

 

何より多くの人が私にはない魅力を、それぞれ持っているように感じました。

「生活する」「人と関わる」「きちんと収入を得る」「主張する」「みんなで楽しむ」

きっと全日制高校に通っていても、定時制高校の同級生のように、社会で生きていく底力は身につかなかっただろうと思えました。

すごいなあ、と感じたのです。

 

ある時、ヤンチャ系の男子(昔で言うヤンキーっぽい)が気の弱そうな男子の胸倉を掴んで怒鳴り上げ、一触即発、という場面がありました。

突然で、原因も分からなかったので、私は咄嗟に何もすることができず「なんや?」と呟くことしかできません。

そんな時、普段はのんびりしていて目立たないクラスメイトが、「おい、やめな」と言って、スッとヤンチャ系男子の身体を抱えて、気弱な男子から引きはがしました。

興奮している相手に有無を言わさない態度や、咄嗟のタイミングや呼吸がすごく印象的で、同時に同じことができない自分がひどく情けなく感じました。

 

勉強ができるとか、運動ができるとか、そういったこと以外で、「いいな」と感じる部分を持っている人が、たくさんいたのです。

 

今でも連絡を取り合ってくれる友人たちも出来ました。

年齢の違う、いろんな人と会話が出来て、友人も出来て、今でも定時制高校に入って本当に良かったと思っています。

 

 

そんな自分でも「良い学校だな」と感じる定時制高校でしたが、しかしそこに通いながらも、私には相変わらず大きな弱点がありました。

それが高校卒業、大学進学に伴って顕在化してくることになります。

 

 

 

 

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