怖いものや不安なもの(不登校と直接は関係ないかも)
2021/04/05
今の若い子(若いってどれくらいかいな?)たちは知らないかもしれませんが、20世紀末のころは、心霊モノとかUFOとか大流行していて、テレビのゴールデンタイムに特番とか良く放送していました。
そんなブームの中の一つで、1990年代に世間で流行っていたネタが『ノストラダムスの大予言』です。
知らない方のために簡潔に言うと、ノストラダムスという昔の人の予言によると、1999年になんか起こるらしくて、まあ人類が滅ぶんかもしれんね。とテレビや雑誌で賑やかに騒いでいたのです。
今となっては、笑い話として懐かしく振り返ることができますが、実は当時小学生の私はこのことに凄まじいストレスを感じていた時期があるんです。なんと怖くて怖くて仕方がなくて、最後は、学校をお休みして病院に連れていかれるほどでした。
お医者さんは「太陽系が滅ぶまでまだ何十億年あるらしいから、大丈夫だよ」みたいなことを言って励ましてくれたのですが、そんなこと言われても…。
しかし一か月も経たないうちに、私は「ノストラダムスの大予言」を気にしなくなっていました。あんなに怖がってたのにケロッと気にしなくなります。小学生ってそんなものなのでしょうか。
ちなみに私は臆病というか、怖がりで心配症なところがあるので、それ以後も小・中学生の間はコロコロ対象を変えながら色んなものにビビりまくってました。
現実の話題では、核戦争も怖くて堪らなかった。ちょうど北朝鮮の指導者が入れ替わって、そのことに関する政情不安が騒がれた時期でもあったもので。
もちろんお化けも怖かったですよ。「心霊映像特集」とかをうっかり観たら、その晩はトイレに行くのが大変でした。
「リング」が流行って貞子さんに大いにビビりまくっていました。興味本位で小説版を読んだら、手が震えが止まらないくらい怖くて怖くて…。
「金田一少年の事件簿」とか「名探偵コナン」とか初期は結構グロかったので、これも怖くてたまりませんでした。
流行し始めたホラーゲームも「バイオハザード」など最初はホントに怖くてしんどかった。とりわけ気分悪くなり断念した「サイレントヒル」は別格でイヤな思い出…。
漫画やゲームなどは面白いから見ずにはいられない(流行ってたし)。でもその後どうしようもなく怖くて気持ち悪くて、生活に支障が出るほど不安になるんです。
大人になれば、「なんだそんなこと、馬鹿じゃないの?」と感じることばっかりです。
実際に、大人になった私は、ホラー映画観ながら晩御飯食べちゃうぐらいですから。
でも当時は深刻だったんです、本当に。
子どもと大人だと感じ方は様々違います。
大人から見れば、「しょうもない」「そこまで反応することか?」と感じることが、子どもたちにとって怖くて不安でしんどくて堪らない、ということがあるはずです。
厄介なことに、「不安」は理屈ではどうにもならないものです。
「安全な理由」をどれだけ説明されたって、怖いものは怖い。漠然とした不安は消せるものではないですから。
新年度が始まり、色んな所に、「しょうもないこと(大人から見れば)」に恐れ、「過剰なほどに(大人から見れば)」怯える子どもたちはいると思います。
私たちパーソナルアカデミーもフリースクールとして、子どもたちが、怖いことを「怖い」と遠慮せず打ち明けられる場所でありたいと思います。