「勉強したほうが良いのかな…?」と言ってくれる子
2024/02/09
先日、通ってくれている子の一人が、
「やりたくないことを無理やり頑張らされるのが『勉強』、興味のあることを自分から学ぶのが『学習』らしいで。」
と教えてくれました。
「ええこと言うやん!」
と、うんうんと頷いておりました。
できれば、彼の言うところの、『学習』だけをしてもらいたいものです。
あるいは、子どもたちの好奇心を刺激したり、楽しさを感じてもらって、それまでは『勉強』であった内容を、『学習』に変えてみたいです。
なかなか、うまくできなくて、申し訳ない…。
やっぱり『勉強』になっちゃってるね。
そんな毎日です。
やりたくないことなのに、頑張ってやれと言われる。
勉強はやっぱりしんどい、いやだ!
勉強、学習、教育の中身については議論百出で、子どもたちにも、それぞれに考えがあるでしょう。
私たちのフリースクールは、「勉強もできる範囲でやってみようね」、と声を掛ける方針でいます。
実はこっちだって、おっかなびっくりなんですよ。
子どもたちが嫌なことを、提案するわけですし。
それでも
子どもたちの選択肢が若いうちから減ってしまうのは、不安という気持ち。
大人になってから困らないかな、後悔しないかな、というお節介。
面倒くさくても、やっぱりやれる範囲でやってみよう、と声を掛けてしまうのです。
とはいえ、したくない子に何かをさせることなんて、まあ無理です。
フリースクールに来てくれる子どもたちの中には、「やっぱり勉強する(したほうがいい)」という考えの子と、「断固勉強したくない(勉強なんて必要ない!)」という子がいます。
「断固したくない派」の子に、無理やり「勉強せえ!」と怒鳴っても、フリースクールに来なくなるだけだと思います。
読み書き計算、できなきゃ困ると思いますが、強制する術はないです。
その子の生活の中であったり、私たちとの会話の中で、変化していくのを待つしかないのです。
「絶対しない!」が「したほうがいいのかなあ…」くらいまで軟化してこないと、勉強へは取り組めません。
勉強大好き、という子はほとんどいないのです。
でも、積極的な姿勢ではなくても
「やっぱりある程度はしておかないと…」
「全くできないのも、それはそれで不安やねん」
「目標が見つかったから、いっちょ頑張ってみる」
「遊んでばっかりもいられん気がする」
「学校に行ってる子に後れを取るのは悔しい」
「〇〇の科目は割と好き、興味があるから…」
そんな感じで、ぶつぶつ言いながらも頑張ってくれます。
ありがたいことです。
よく、学ぶことは本当は楽しいんだ、という言葉を聞きます。
それは確かにそうだし、間違っていないと思います。
でも私は、だらだらしているほうが楽だし、ボーっとyoutube見たり、ゲームしたりしているほうが楽ちんです。
結局自分自身が、子どもの頃から今に至るまで、学ぶことの習慣を持ちませんでした。
ですから、子どもたちがフリースクールで勉強を頑張っている姿を見ると、本当に偉いなあと思います。
学校に行っていない中で、それでも勉強はしないとなあ、と思ってくれるのは本当に大変なことです。
「したほうがいいと思ったから…」
「だってしないと、しょうがないじゃん…」
そこまでたどり着いてくれただけで、本当に頭が下がります。